冬至
北国の冬は長い。
よく言われることであり、その通りでもあるが、
北国に長く暮らすようになって毎年思うことだが、
冬至を過ぎれば日照時間は確実に長くなってくる。じつは春への助走はこの日から始まるといっても間違いではないと考えることにしている。
梅雨から夏の盛りに暑い暑いと嘆きつつ気忙しさに気にもかけずにいる間に夏至が過ぎており、「ああ、陽も短くなってきているなあ~」、ふとそんなことを思い、一抹のわびしさを感じるのも例年のこと。
確かに年が明けてからが本格的な冬将軍の到来であり、この先小寒から大寒がひかえてはいるが、しかしそんな中でも確実に日照時間は伸び続けている。大寒の後にはもう立春。
歯の根もあわないようなしばれる日々も過ぎてしまえばじつはあっという間のことだ。
せいぜい一年に一度の白い世界を丸ごと味わうことにしたい。